英検直前対策レッスン~英検ライティングテスト

英検ライティングテストとは?

2017年第1回から、準2級・3級にも導入されたライティングテスト(自由英作文)。リーディング・リスニング・ライティングに均等に配点されるので、とにかく書かなくてはなりません。リーディング1/3、リスニング1/3、ライティング1/3という配点になるので(詳しくは英検ウェブサイトを参照)ライティングが白紙では、まず合格できません。

つまり、英作文が合否を分けると言っても過言ではありません。

特に、急に受けることにした場合など、語彙や文法をじっくり取り組んでいる時間が無いなら、英作文で満点を狙うことが、一次試験合格への近道ということができます。(この点は2級・準2級・3級に共通です。)

おまけに・・ライティングの練習は、2次試験対策にもなるんです!

英作文、書かせてみると

こんなに重要な英作文ですが、実際に書いてみるとなると、何を書いたらいいのかわからない、と、白紙のまま時間だけが過ぎる人が思いのほか多いのです。
これは、英語力の問題だけではありません。
現に、文法問題や和文英訳は、結構できていて、普段の学校のテストの点も8割以上とれている人でもそういうことがあるんです。
なぜか。
「何を書いたらいいのかわからない」=「この問題で何が求められているかわからない」と考えてしまうのではないでしょうか。
ということは
  • ふだん、自分自身の考えを、自由にかつ論理的に発信する練習が欠けている。
  • 「この問題にはどう答えたらいいのか」ということばかり考える習慣がついている。
  • 「先生(出題者)が求める事を答える」習慣がついている。問題を解いて正解を出すことは得意だが、自分の考えや実生活と結びつける部分が欠けている。

きっと他の教科も同じ事だと思います。数学、理科、社会、そして国語。みな、正解をもとめる習慣ばかりがついているのではないでしょうか。

英検に自由英作文が導入されたことは、実は大きな意味があると私は感じます。うまく利用すれば、上記のような「欠けている部分」を補うことができるからです。

ではどうしたらいいか。

時間があまりない中での直前対策としては、上の「欠けている点」を埋めることに集中して、練習していきます。最初、10分間考えても、何も出てこなかった生徒さんも、準2級(50語~60語)をなんとか埋められるようになってきました。

1. 意見を述べるのに使いやすい文を思い出す

中学文法の復習。どんな文が使えそうでしょうか?考えてみましょう。例えばこんな文は本当によく使います。

I think that – .
It is – for – to -.
I think (A) is (better) than (B).

2. 作文のテンプレートを学習(構成と接続語)

英文エッセイの基本構成を身につけます。
①導入
②本文
③まとめ
考えなくても出てくるように慣れておきたいので、いつもこの構成で書くようにします。

また、定番の言い方、接続詞を同時に身につけます。
①導入 I think -. (自分の立場を述べる)
②本文1 First, 〜ではじめる(理由1+それに関連して1〜2文書く)
②’ 本文2 Second,〜ではじめる(理由2+それに関連して1〜2文書く)
③ まとめ Therefore, I think-. (導入の文の言い換え)

3. 心のハードルをはずす~まずは、言い散らかそう!

何を書いたらいいかわからない、という人は、実はとっても真面目なんです。自分の心に正直に、とか、世間で言われていることと違うことを書いちゃだめなんじゃないか、とかぐるぐる考えてしまいがちです。

ここでは英語の練習、英作文の練習をしているのです。まずは、英語が書けることを示せばいいのです。正しいことを言わなくてもいい。デタラメが混じってもいい。という風に、自由な発想ができるように励まします。

具体的には(2次試験も意識して)口頭でいろいろなQ&Aをして練習します。はじめはYesとNoのどちらかを言う。慣れてきたら、Why? Why not?  Tell me more. と会話を続け、プラス1を言う練習をします。

4. 連想ゲーム

マインドマップ風に単語や物事を連想してたくさん書いてみます。「意見を書きましょう」「理由は?」と聞かれると、難しく考えてしまいがち。まずは連想・空想をふくらませて、単語・短文をたくさんあげてみて、それから今の英語力で書けそうなものを選べるようにします。

5. 連想したものをくくってみる

まとめられそうなものはないか?同じカテゴリーに入るものはないか?同じカテゴリーの中で、大小はあるか?くくってみると、より一般、普遍、抽象的なものと、より個人的、具体的なものがあることがわかります。

6. 連想と意見をつなげる

ここで、やっと作文らしいことが始められます。お題に対して自分の立場=意見を決めます。そうしたら、お題に関連しそうなことを、(連想ゲームの要領で)できるだけたくさんあげてみます。

(例)Which do you like better, bread or rice? (注意:これは英検の問題ではありません)

→ I like bread better.
という意見で書くことにするならば、bread に関するポジティブなイメージの連想をふくらませます。

・早く食べられる。・おいしい。・おしゃれだ。・準備が簡単。・味が選べる・卵が好きなので、それとよく合う。・コーヒーとパンを食べるのが好きだ。・朝は時間がないからパンがいい。

等など。

7. 連想したものをくくってみる、重さを見る

5.であげたように、同じカテゴリーに入りそうな意見をくくってみます。上の例では
①時間=準備が簡単、早く食べられる、朝は時間がない
②味・好み=おいしい、味(種類)が選べる、卵が好きなので、それとよく合う、コーヒーとパンを食べるのが好きだ。
③その他=おしゃれだ
と分けてみます。

①と②がたくさん書けそうなので、このうち、内容が「一般的」「重い」と思われるものを選び、それを理由1・理由2とします。そして関連すること・軽い意見を足していく形にならべていきます。

8. つなぐ~言い散らかしたら、自分の意見につなげてみよう

ここまで、多少まとまりが悪くても、自分の意見をとにかく出す!という視点で書いてきました。

これだけでもかなり英作文ができた!という実感が出ると思います。まずはこのレベルが目標です。

ただ、まだ「言い散らかした」感が否めず、多少つながりが悪いかもしれません。「お題」からそれてしまった印象になると、0点をくらう可能性すらあります。

そこで、すこし「言い散らかした」ものを「お題」「自分の意見・立場」につなげるような文を足してみます。
(例文)
* Then they are not happy.
* Then they might feel it difficult.
* So it’s easy for us to use it.
* It’s important to protect environment.
* It’s important for us to think about it.
* Some people may think that it’s bad.

ちょっとしたまとめの文ですね。論理が整理されて読みやすくなり、満点にぐっと近づきます。

英検ライティングテストに限らず、英語の自由英作文・英文エッセイでは論理・筋道がわかりやすいこと=論点があちこちに飛ばないことが大変重要です。いろいろ考えたら、それが「お題」とどうつながっているか、示しておけばよいのです。

上のようなまとめの文をたくさん「引き出し」にいれておくととっても便利ですよ!

 

 

 

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